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諏訪 武; 栗林 伸英; 立川 圓造
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(7), p.622 - 632, 1986/00
被引用回数:6 パーセンタイル:58.99(Nuclear Science & Technology)種々のクロム含有模擬クラッドの溶解および放射能汚染試料の除染効果(DF)について、硫酸-セリウム(IV)溶液(SC)と既存の代表的除染剤を用いて比較検討を行った。SC溶液は高クロム含有クラッドに対し、CrだけでなくFeとNiも同時に溶解することを見出した。クラッドの溶解は主にCe(IV)濃度(1.3~1010M)と温度(40~90C)に依存し、硫酸濃度(0.2~0.5M)には依存しない。0.25MHSO-510MCe(IV)溶液、90C24時間で、DF=33を得た。一方、Ce(III)からCe(IV)への電解再生下では、0.25MHSO-1.310MCe(IV)、80C、24時間でDF=460を得た。さらに、本除染法と超音波洗浄を組合せることにより、残留表面放射能を110Ci/cm以下にできたことから、解体後機器の除染への適用も可能であることを明らかにした。
立川 圓造; 諏訪 武; 栗林 伸英
日本原子力学会誌, 28(5), p.390 - 397, 1986/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)原子力発電プラントの被曝低減化対策の1つとして、化学除染法は一次冷却系内クラッドを最も確実に除去する手法であり、欧米各国においては実際に適用されている。しかしクラッドの性状は炉型のみならず場所によっても異なり、それに対応して種々の化学除染法が開発されている。本稿では、(1)クラッドの特徴及び化学除染剤によるクラッドの溶解機構,(2)代表的な供用中化学除染プロセスとその実施例,(3)原子炉解体用化学除染法の開発、について最近の状況を述べる。
諏訪 武; 安中 秀雄
防食技術, 32(12), p.721 - 729, 1983/00
原子炉除染技術の最近の開発状況について、1次冷却系を対象とした化学除染法を中心に解説した。化学除染剤はBWRとPWRとに分けて考える必要がある。BWR用の除染法はすでに燃料棒を含めた全系統除染がCan-Decon法、およびLOMI法で行われている。これらの除染はすべて放射性腐食生成物(クラッド)の還元溶解である。一方、PWRの除染はクラッド中にCrの成分が多いため、酸化前処理を行ったのち、BWR同様還元溶解を行っている。しかし、まだ開発中のものが多く実機に適用されていない。最近の除染法の特徴は?材料に対する低腐食性、?高DF、?除染廃液発生量が少ないこと、の3点を中心に開発が行われているが、特に?の比重が高まってきている。そのため希薄溶液法の開発が盛んである。化学除染法以外の除染法については、最近の興味ある除染法についてのみ簡単に紹介している。